塩蔵(浸け方、塩出し)

採りたての山の恵みに感謝し、それを無駄にせず最大限活かせるように「塩蔵」して冬季間、野菜が尽きるころに「塩抜き」したものを調理していただきます。
【塩漬けのポイント】
①山菜は新鮮なほど良いので、採ってきたその日のうちに浸けましょう。

②束ねてみて、根のかたい部分は切り捨てる。
③山菜はアクが強いので、夏場に漬け汁を捨てて漬け直すと仕上ががが良くなる。
④品質を保つには、少しでも匂いが変わったら、すぐに漬け直すと良い。
⑤気温、湿度が高い年は、塩をきつめに使うと良い。
⑥重さの違う重石を数個持っていると便利。

 ※塩の量は目安です。塩が多い方が長く保存できます。
 
わらびの塩蔵①
わらびの塩蔵②
わらびの塩蔵③
わらびの塩蔵④

わらび

【材料】
わらび……2kg
 塩…………800g (わらびの重量の40%)


①わらびは一握りに束ね、根元をゴムなどで止める。(写真①)分量の塩をわらびとわらびの間に入れていく。(写真②)このとき、容器の底にも塩を敷き、わらびを並べた上にも塩をふる。塩でわらびが見えなくなる位にふる。(写真③)

②わらびの重量より重い重石を乗せる。(写真④)水が上がったら(写真⑤)、重石をわらびの重さの半分にする。夏になる前に、漬け汁を一度捨て、最初からまた同じ作業を繰り返して漬けかえるとよい。

※わらびはさっと熱湯にくぐらせてから漬け込むと色がきれいに漬かる。

どんごえ(いたどり)

どんごえは、地面から30~50㎝に育ったもの(葉が4~5枚の頃)が良く、これ以上大きくなると、茎がかたくなりすぎて食べにくくなります。
【材料】
どんごえ……2kg
 塩……………200g(1回目用)
 ……………500~600g(2回目用)
米ぬか………適量
 

①どんごえは葉を取り、鍋に沸かした熱湯にさっとくぐらせ、皮をむく。
②冷めたら一握りに束ね、根元をゴムなどで止め、どんごえの重量の10%位の塩をまぶし、重石を乗せて一週間位漬ける。水が上がってきたら、水を捨ててザルにあげる。
③どんごえの重量の25~30%の塩をまぶし、米ぬかをぱらぱらとまぶして重石をして漬ける。(米ぬかを入れると色留めになり、またやわらかくなりすぎず、食感がほどよく残る)

赤みず

【材料】
赤みず………2kg
塩……………800g(赤みずの重量の40%)


①塩漬けする場合は初夏の若いものより晩秋の成熟したものを漬けるとよい。
②沸騰したお湯に塩ひとつまみを入れ、新鮮な赤みずを葉のついたまま一握りに束ね、さっと茹で冷水にとる。水をきって赤みずの重量の40%の塩で漬ける。

 

ふき

【材料】
ふき………2kg
塩…………800g(ふきの重量の40%)


①ふきは葉を取り、鍋に沸かした湯でさっと茹で、皮をむく。
②一日水に浸しておいてから、一握りに束ね根元をゴムなどで止め、水気をきってふきの重量の40%の塩で漬ける。
③一か月位して、水を捨て、塩と米ぬかで再度漬ける。

※数日しても水が上がらない場合は、差し水(塩水)をし、ふきがいつも水に浸かっているようにする。

うど

【材料】
うど………2kg
塩…………800g(うどの重量の40%)
 

①うどは採りたての新鮮なものを、根のかたい部分と葉柄のかたい部分を取り除き、一握りに束ねる。
②分量の塩をうどとうどの間に入れていく。このとき、容器の底にも塩を敷き、うどを並べた上にも塩をふる。塩でうどが見えなくなる位にふり、重石を乗せる。
③数日しても水が上がらない場合は、差し水(塩水 水800㏄、塩120g)をし、うどがいつも水に浸かっているようにする。

※アクが強いので、漬け汁を捨てて二度漬けするとよい。

孟宗筍

【材料】
孟宗筍……5kg
塩…………5kg
米ぬか……5㎏
 

①孟宗筍は皮をむいて茹で、ザルにあげ水気をきる。
②同量の塩と米ぬかで重石を乗せ漬ける。
③漬け込んでから1か月したら孟宗筍をあげて、二度漬けする。

 

塩出し

①鍋に塩漬け山菜と水を入れ火にかけ、沸騰する直前に火を止め冷めるまでおく。

②①の後、水をかえながら塩分を抜く。

※どんごえを塩抜きする場合は火を使わず流水に一晩つけて戻す。ボウルにためた水では、塩気が抜けにくいため、何度も水をかえながら塩気を抜く。

鶴岡市独自の食文化を行事ごとにご紹介します。

わらびのアク抜きや魚のさばき方など、料理に役立つ知識をご紹介。


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「つるおかおうち御膳」とは?

鶴岡の郷土食を紹介するレシピ集です。この地で受け継がれてきた郷土食。「最近食べていないなぁ、懐かしいなぁ」「コレ、ばばちゃんがよく作ってくれたな」「久しぶりにコレ、作ってみようかな」と、レシピ集を片手に懐かしんでみてはいかがでしょうか。鶴岡市内書店にてお買い求めいただけます。

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