夏の行事食

お盆のお膳

お盆

13日の精霊迎えから16日の精霊送りまでの期間を言います。
ご先祖様の霊を迎え、霊を供養する行事です。鶴岡市街地、加茂、湯野浜地区や旧温海町の湯温海地区では7月13日から7月16日に行い、それ以外の地域では8月13日から8月16日に行っていることが多いようです。
(江戸時代までは全国的に7月15日を中心にお盆を行っていましたが、明治になって新暦(太陽暦)が採用されると、新暦の7月では当時の農家にとって一年中で最も忙しい農繁期であり、ゆっくりと先祖供養ができませんでした。そのため一か月時期をずらしてお盆の行事をするようになりました)。

●精霊迎え【13日】

各家庭でご先祖様の霊をまつる精霊棚を作り、盆花を供えます。支度が整ったら、餅やあられ(刻みなす)を重箱に詰め、花や水、菓子を持って墓参りに行きます。夕方には門前で迎え火を焚いてご先祖様の霊をお迎えします。

●精霊送り【16日】

お供えした物を川や海に流し、ご先祖様の霊を送ります(朝ご飯をお供えしてから、午前中のうちに送る)。この時期行われる盆踊りは、もともとはお盆に帰ってくる霊を慰め、これを送るために踊ったのが始まりでした。

●亡霊(亡利(もり))供養【24日】

庄内地方独特のもので、ぼた餅を持って墓参りをし、塔婆を立てて死者の冥福を祈りご先祖様を供養します。以前は鶴岡市清水にある『モリの山』に参拝しましたが、現在では各寺院で供養が行われています。

(写真中央 膳左下から時計回り)
* ご飯
* 漬物
* 南禅寺豆腐
* 煮物
* ところてん
* 汁物
吸い物、すまし餅、八杯汁(はちへじる)など。
他になすの田楽、みょうがの田楽、なすの鍋焼き、ねじりなす、いんげんの和え物など各地域、家庭により様々です。

(写真両端)
* うちわ餅
(写真上左から)
* 牛(へた付きのなす)
角・・・青唐辛子
足・・・柳
耳・・・枝豆
尾・・・ヒエ、ススキ、とうもろこしの毛
昆布の腹巻き(くらの意)
* 馬(きゅうり又は夕顔)
足、耳、尾は牛と同じ。
※ 現在、足を割り箸などで代用している家庭が多いようです。
13日の朝、小鉢に入れた水をヒエの穂かぼうず花(千日紅)で牛と馬にかけてあげます。
* あられ
きゅうり、なすを1cm角に切り、水にさらしたもの。蓮の葉の上にのせる家庭が多いようです。

● 材料(うちわ餅 二膳分)

白餅
適量
青しその葉
8〜12枚
蓮の葉(またはカラトリイモの葉)
2枚

 

● 作り方

お膳に蓮の葉を裏にしてのせる。

の上にしその葉を並べ、白餅をのせる。(4~6個。数は各家庭により異なる)

1つの膳にはあんをのせ、もう1つの膳はそのままにする。(餅の分だけさい箸をつける家庭もある)

● 作り方と食べ方

13日についた餅を青しその葉でくるんでおく。

翌日、焼いて砂糖味噌、または砂糖醤油をつけ来客に振る舞う。

祭礼棚

お盆には仏前に精霊棚をつくり、盆花を供え、野菜や果物をかたどった精霊菓子をさげ、盆灯篭を飾り季節の野菜料理がのったお膳、果物、餅などの供物をあげます。又、ご先祖様が乗って帰って来るための牛と馬を作って供えます。

豆知識

牛と馬
お盆にご先祖様が帰ってくるとの言い伝えから、なすときゅうりで牛と馬を作ります。地域で異なりますが、なすで牛、きゅうりで馬を作るのが一般的です。「お迎えは足の速い馬に乗り、お送りは牛に乗ってゆっくりとお帰り下さい。」とする地域や、「ご先祖様は馬の背に乗って、荷物は牛の背に乗せて。」とする地域もあります。いずれにしても、昔、最高の乗り物であった牛と馬に乗せて送り迎えしようとする、ご先祖様への敬意が込められています。

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