「庄内の笹巻製造技術」が国登録無形民俗文化財に登録されました!
令和6(2024)年3月21日に、鶴岡市を含む庄内地方で製造されている「笹巻」に関して、「庄内の笹巻製造技術」として国登録無形民俗文化財に登録されましたのでお知らせします。
庄内の笹巻製造技術
○文化財の名称 庄内の笹巻製造技術
○文化財の所在地 山形県
○保 護 団 体 特定せず
○文化財の概要
【登録の趣旨】
季節の節目である節供には、行事食を伴うことが多い。端午の節供においては、粽をつくって振る舞う風習が各地に見られ、その製法については、臼で挽いた米粉を材料とし、蒸して製造されることが多い。これに対して、山形県の庄内地方に伝承される笹巻は、米を粒のまま煮る製法でつくられ、また、灰汁(あく)を用いた独特の製法もみられる。その形状も多様で、地域的な特色が豊かに認められる。本件は、特色のある行事食の製造技術であり、我が国における粽の製造技術やその地域差を考える上で注目される。
本件は、山形県北西部の庄内地方に伝承されてきた、笹巻と呼ばれる行事食の製造技術である。笹巻は、粽の一種で、庄内地方においては、邪気を払い、男児の無事な成長を祝って各家で作られてきた。もち米を材料とし、粒のまま笹で包んで形を整え、イグサやスゲで固く縛り、数時間煮ることで完成となる。形状には、四面体型や三角型、たけのこ型などの種類があり、また、庄内南部の鶴岡などでは、灰汁を加えることで保存性を高めた、黄色の笹巻の製造技術も継承されている。出来上がった笹巻は、きな粉や黒蜜をかけて食べる。
【文化庁報道資料】
文化審議会の答申(重要有形民俗文化財の指定等)
笹巻づくりを受け継いでこられたおひとり「産直あさひ・グー」理事の伊藤ます子さん